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砂時計 [くらし]

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帰ってきました〜九州から!
飛行機に乗ったのも何年ぶり、他で何泊もしたのも何年ぶりだったでしょう^^;
兄の所へ遊びに行ったのも、かれこれ9年ぶりくらいでした。
私一人で母を連れての飛行機などは不安もありましたが
今は航空会社もとても親切で、高齢の人や身体の不自由な人に対してのケアが素晴らしく、
思ったような不安を感じることなく、スムーズに移動することが出来ました。
車椅子などもお手伝いしてくださる方が何人もいてくださって、
母も不安など最小限に抑える事が出来たみたいでした。
こういう立場になってみないと、そういう方達の存在がどれだけありがたい事か
きっとわからないものなんだと思います。
母は普段は車椅子など使ってはいませんが、
長い距離を歩かねばならないこういう時は本当に助かります。

今回は母を連れて行く事が第一の目的だったので、
自分がどこへ連れて行ってもらおうかなどと考える余裕がありませんでした。
でも、昔訪れた時に閉まっていて入れなかった熊本城だけはどうしても行きたくて
兄に頼み、今回ようやく訪れる事が出来ました。
近年復元された本丸御殿も見る事が出来、それだけで満足^^
熊本城、素晴らしかったです^^

あとは、何といっても兄の子供達…甥姪たちとたくさん遊ぶ事が出来たこと♪
なかなか逢う事が出来ない距離にいるし、
逢えば逢ったでほんの僅かしか遊ぶ時間もなく;;
今回ほどたくさんの時間を過ごせたのは彼らが生まれてから初めてのこと。
トランプやパズルをしたり、サッカーやバドミントンなどに付き合わされたり(足腰筋肉痛^^;)
笑えるのが、みんなでアミを持ってトノサマバッタ採りに出掛けたこと(笑)

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すぐそばに土手があって、そこの草むらにものすごくたくさん飛んでるんです。
小さい頃、兄とよく昆虫採りに出掛けたものでした。
林でも草むらでも、私はさすがにあまり奥深くには入っていけず、
「ここで待ってる〜;;」と言って一人待っていたものでした。
下の甥っ子は兄の小さい頃にホントにそっくりで(笑)
どんどん兄と一緒に奥の方まで入っていきます…目を輝かせて^^
兄は昔の父と同じ事を息子に教えている。
上の姪っ子は私と一緒に「ここで待ってる〜」と(笑)

…遠い昔を思い出しました。
つい最近の様で、随分遠い昔になってしまった昭和のあの日を。
兄の背中を追いかけてばかりいた、幼い頃の事を。
あの日の父はもういないし、母も一層小さくなってしまって
兄も私も、色んな事を抱えて
随分色んな事が変わってしまったけれど
過ごした日々の想い出だけはずっと色褪せないものですね。
何も言わなくても、兄と共有出来る事はその昔の思い出なのだと思います。
想い出というのは、時間が経つ毎に貴重になっていくものなんですよね。

今回、そんな想いが出来た事が一番の収穫でした。
また一つ、私のノートに刻まれた新しい想い出たち…
そして今回感じた私自身の想いも一緒に刻んでおきましょう。
一瞬たりとも時は止まってはくれませんから…
すぐに手の中で砂時計の様に過去になっていってしまう「今」を、刻みこんでいきましょう。
その繰り返しで人生は繋がっていくのだから…ね。

※写真(上)は熊本城!(下)はバッタ採りに出掛けた私達。(笑)
タグ:くらし 風景
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vege-vege [くらし]

vege.jpg

大地の恵み…自然からの恩恵。
言葉にすればそんなふうにしか表現出来ないくらい、語彙の乏しい私ですが^^;
先日、お友達から大地の恵みのお裾分けを頂きました。
おうちで大事に育てられた野菜たち。
普段から食卓に上る事が多いものばかりで、それだけでも充分ありがたいのですが
こうして近しい人が心を込めて育てたものたちの、何と愛おしいこと。
色も鮮やかでキレイ。自然ってすごい。
もちろん、普段から農家の方達が作ってくれているものも
そういう気持ちで頂かなければいけないのですが^^;
でも、小さくてもしっかりピーマンの形をしていたり(笑)
食べた時のプチンっていう小さなトマトたちの皮の張りとか弾け具合とか^^
そういう何だかいつも頂いているのとも少し違う、小さな事に愛おしさを感じてしまいますね。
何より、お友達の、元気に育って~っていう気持ちを一杯浴びながら育った子たちだから
余計にそんな風に感じるのかもしれません^^

見ているとかわゆくて食べるのが勿体なくなっちゃうところですが^^
でも、新鮮なうちに頂きたい気持ちも抑えきれず(笑)
早速頂きましたよ~。ご馳走さまでした♪
ピーマンはせっかくなので生で頂くことに。
ごま油と塩のシンプルな味つけ。ちくわと合います^^
ゴーヤはいつもチャンプルかサラダか…マンネリのメニューになっちゃうので^^;
今回はフリッターにしてみました。
これが予想以上に美味しいっ^^
苦味は多少残りますが、油で揚げる事で随分食べやすくなります。
まわりの衣がサクサクで、ゴーヤはホクホク。
カレー粉を衣に混ぜたものと、プレーンで揚げて塩とコショウを効かせたものとを作りましたが、
どちらもビールのお供に合いそうです。
…と、あまり飲まない私が言っても説得力ないですが(笑)

夏の太陽を一杯浴びた野菜たちを頂いて、
私も一杯パワーを貰いました!
お友達に感謝、大地に感謝です^^

そうそう、先日の姪甥にひと肌脱いだお習字のお手本。
画像載せるの忘れてましたのでこちらに^^
う〜む。微妙だ(笑)

tehon.jpg
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陰の時代 [くらし]

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人間なら誰しも、自分の中にコンプレックスってあると思う。
まぁ自分は完璧で、欠点なんて見当たらないわ!なんて人も
どこかにいるのかもですが(笑)
大抵は容姿だったりスタイルだったり性格的な事だったり
人によってきっと様々あると思う。
わざわざ人には言いたくない部分でもあるし
克服出来るものなら、何とかしたいと思うもの。
性格的な事だったら直すのは一苦労。
わかっていても出来ない、直らないのが性分というものだ。
でも、その気さえあれば人は変われる…私はそう信じてる。

今回、私は身体的な事で
昔から気にしていた事を治す決心をした。
今更、この年になって…と言われても仕方ないくらいですが
この年になったから、今だからその時期が来たんだとも思う。
気にしている事なので、何なのかここでは公にしませんが^^;
実際にお会いする方にはすぐにバレてしまう事でしょう(笑)
どうか生まれ変わるまで、
温かく見守っていただければと思います\(//∇//)\
…あ、整形とかじゃないので念のため~。(笑)

人生に陰と陽の時期があるのだとしたら
ここ数年、私を含め私を取り巻く環境は
どう考えても陰の時期だと感じていた。
自分ではどうにもできない事が繰り返し起こり
その渦に吸い込まれそうになるような感覚。
そこから抜け出そうともがくけど
抜けられそうになるとまた引き込まれていく。
そんな中で思った事が
「今まで思っていて出来なかった事をしよう」だった。
とにかくまた訪れてくれるであろう「陽」の時代のために
自分に出来る自分作りをしておこうと思ったのだった。
今はきっともがくだけ無駄な時期。
だからその時期を利用して出来る準備をしておこうと。
不思議なのはそんな気持ちは周りにも連鎖するということ。
相方さんも数年後を見据えて、
最近色々新しい自分作りを始めている様子。
一見私には関係のない事柄のように思えるけれど
どこかに起こる相乗効果を狙いたい。

高くジャンプするためには“溜め”の時間が必要。
今がきっとその時期と思って、陰の時代を駆け抜けてみせる。

※写真は今月の競書課題より♪

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ただいま♪ [くらし]

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ご無沙汰しておりました。
あれから二ヶ月…早い様で随分経ったような、変な気持ちです。
この期間中、自分との内なる対話を繰り返していた日々でした。
私にとって、それはきっとなくてはならない時間だったのだと今改めて感じています。
人はきっと、人生の中で何度かそういう時期が訪れる…私が今までそうだったように。
もちろん答えなんて毎回見つかるわけじゃない。
でもその度に何かしらの発見はあって、
やっぱり意味のない事などこの世界にはないのだと思う。

母と住み始めてから、母のリハビリのため、朝に家の周りを散歩しています。
母の歩幅はとてもとてもゆっくりで、合わせるのがとても大変なくらい^^;
けれど、そういう視点をとっぱらって周りを見た時、
そこにある色々なもの…ひっそりと存在している草花や、目にもとまらないような小さな虫たち、
風が運ぶ色々な匂い、そこにいる人たちの息遣い、そんなものたちが何故だか私を驚かせた。
何だそんな当たり前のこと、そう思う人もいるかもしれない。
でも違うの…その当たり前という感覚が当たり前ではないのだから。
説明しようにも『感覚』の部分だから説明しようがないのだけれど。

とにかく、そんな毎日の散歩の途中で、母のいつもの休憩地点というのがあって…
ゆっくりな歩幅ながら、それでも母にとっては歩く事がとても重労働なわけで、
少し歩いては休み、少し歩いては休むポイントがあるのです。
ちょうどそこに、少し前から何やら蕾のついた草が、
あるお宅の庭からビヨーンと道側に飛び出していて、
毎日少しづつ蕾が膨らみ、色づき、変化を見せてくれていました。
もう少しで咲きそうだね~と話していたのですが、
今日、そこを通りかかった時、思わずあっと声をあげてしまいました。
見事に咲いていたんです~!黄色い百合が!
そこに辿り着くだいぶ手前からすぐにそれとわかる艶やかさで、私達を待っていてくれました。
何だかとても嬉しくて、幸せな、いつもの朝。

どう言っていいのかわからないけれど、
毎日色んな事が起こる中でも、
どこかに探しに行かなくても、そこにある感動や風景を日々感じる人生を歩こう、そう思ったのでした。
大切なものは、探して見つかるものではなくて、そもそもすぐそこにあるものなのだと。
ないと思っているとしたら、ないのではなく見えていないだけ。
そして、「そんな当たり前の事はわかっている」っていう、当たり前の物への過信というのかな。
そういった事がきちんと見えているためには、常に真摯に色んな事を受け止める気持ちが大事だと思う。
起こった出来事の意味、人からの言葉…そして、それを取り巻く色んな角度からの視点。
一瞬で、見えない自分に逆戻りする事だってあるのだから。

なかなか更新の頻度は上がらないと思いますが、やっぱりここは私の場所。
少しずつでもまた色んな事を綴っていけたらと思っています。
また、書の事も少しずつ^^

※写真は今朝の百合♪

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ちいさな変化から [くらし]

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最近、大幅な部屋の模様替えをしました。
父が病気とわかって、母と共にうちで世話をする事になった時は
ただただ急な事で、先のこともどうなるかわからなかったので
とりあえず、ってことで何も考えず空いている部屋に入ってもらってました。
そもそも、両親と一緒に住む事は全く考えてなかった家なので
それでもかなりのムリがあったのですが…^^;
父が亡くなり、実家を引き払う事で精一杯で
自分の家の事なんて考えてられなかった。
ここの所でようやく、自分の家の事も色々と整理していかないと…と
かなり重い腰を上げた感じです^^;

一度親から離れて、自分で世帯を持って
その後しばらくしてからまた親と暮らすというのは
色んな意味で昔とは違うものです。
昔は面倒を見てもらう立場だったものが今は逆になるのだから
当たり前といえば当たり前なんですけれどね。
それでも、改めて親という前に、一人の人間として
親と向き合う事になるんだなぁと日々考えさせられる事ばかりです。
自分が人として、そして子供として
色んな真価を問われている気さえします。

そんな色んな想いや葛藤や、様々な問題や…
毎日、そして毎時間向き合っていると結構キツイものがあります。
この数ヶ月はずっとそんなんで、浮き沈みも激しくて。
何かを変えていかないといけない…とてもそう感じたので
それでまずは模様替え、という事に至りました^^;
年老いた母、無理させてしまっている相方さん、
そして私も含めて、みんなの些細な毎日のリズムや空間をちょこっと変えてあげるだけで
結構色んな事が変わるのでは…という思惑からでした。
まだ変えてから数日しか経っていませんので何とも言えませんが…
ちょっと新鮮で、そしてちょっとずつだけどみんなが快適になって、
私的にはとても良かったと思っています。
大きな変化を求めがちですけれど…まずは身近にある小さなものから変えてみること、
それが一番の近道なのかもです。

※写真は今月の課題(条幅)より♪

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頼んだぜ! [くらし]

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最近、とってもブログの表示やら動作が遅くって、
…結構前からあったのですが++
一番使用頻度が高いであろう夜のいい時間帯が一番ひどいので、
本当にストレスが溜まって(メ-_-)
だって、これじゃあ更新も出来ないし、
せっかく見に来てくださった方にもストレスをかける事になるでしょう?
実は他のブログへ引っ越そうかとまで考えていたんですが…(-_-メ)
…だって、特に障害の知らせもないし、いつになっても改善しないし!
…と思っていたら、やっと何かトラブルがあるらしい知らせがあったので
引っ越しも少し待ってみようと思いとどまったところです^^;

ブログ自体もう6年くらいやっていて、一度引っ越してますからね…
出来れば何度も引っ越したくはないのですが
こちらに引っ越した時、選んだ理由の一つでもあった
写真のアルバム機能みたいなものも廃止になってしまったし(-_-#)
それで動作が遅かったら、こちらでやっている意味なんて何一つないという感じで。
やっぱり色んなアクセサリーやカスタマイズなども大事ですが
何より動作が速いかどうか、トラブルが少ないかどうか、
これって一番大事だって最近特に感じているこの頃です。
とにかく、しばらくは様子を見ますが
このまま変わり映えないようならホントに考えますわ(-.-#)
頼みますよ〜so-netさん。

万一、こちらにお立ち寄りくださって、
ストレスをおかけするような事があった方がいらしたら
私からお詫び申し上げます<(_ _)>
これに懲りずにまた遊びに来てくださいね!

※写真は今月の条幅課題より

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証〜あかし〜 [くらし]

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父が亡くなって早一ヶ月…今日は月命日です。
身の回りで大きな事が起こっても、時間はゆるやかに過ぎてゆき
何もなかった平和な時と、全く同じ時を刻んでいるのだと思い知らされます。

この一ヶ月、今でもウソのようです。
昨日までそばにいた人が消えてしまうって、本当にウソみたいです。
時間が経って落ち着く事と、
時間が経ったからこそじわじわと感じる想いと…イロイロですが
やっぱり、とても寂しいのだけは変わらない想いです。

それでも、ハッキリと感じた事がひとつ。
父はこの世から消えてしまいましたが
色んな物や場所、風景、匂い、風の感じ…
至るところに父の面影を感じて
普通に暮らしていても、いちいち父との思い出が思い出されます。
それはとても幸せな事だと思いました。
生前、いつかこういう日が来た時に
父とのとてつもなくたくさんある思い出たちが
きっと私の力になってくれる…そう感じていました。
それは本当でした。
父の身体は消えても、
私の中でいつまでもなくならないものたちです…永遠に。
そんなものたちが、私に力をくれています…父がそばにいてくれた時と同じように。

私という存在自体が、父が確かにここにいた証。
だから自分を大事にしながら生きていく。
今も私の中にある父の姿と共に。


*****

…さて。
そろそろ私も前に進んでいかなければなりません。

この数ヶ月、まともにブログを更新することもままならず
書に関しても、まるでそのまま手つかずになっているように
思われていたかもしれませんが
書は休まずずっと続けていましたし
その間それなりに動きもありました。
昇段試験が合格だったこと。 ホッ (-。-;)
毎月の課題、条幅楷書が一番上のランク、無双にあがったこと。
練習時間があまりとれなかった期間中のわりには
まあまあ良かったかな、という感じです^^;
とにかくどんなに時間がなくても毎月の課題だけは欠かさないようにしてきました。
毎日色んな事があっても、筆を持つ時間だけが心の拠り所でしたから…

最近は、師範課題でもある古典楷書の全臨清書にむけて
一回目の全臨の練習がもう少しで終わりそうな所まで来ました。
結局、作品は苦手な顔真卿の多宝塔碑に決定。
全約2000文字。半紙に四字ずつ書き進めるので約500枚。
やっと最近少し顔さんの字と、それ用の筆に慣れてきたところです。
全臨練習が終わったら、清書でもう一回書き直し。
気が遠くなりそうですが、同じ作品をここまでずっと書き込んだ事はないので
これは良い勉強になりそうです^^;

まだ実家の整理などもついてない状態ですが
少しずつ少しずつ普通の生活が戻りつつあります。
母の介護は変わらないので、まだ思った様に時間はとれませんが
その母も、ほんの少しずつ、良い方向に向かっています。
父の死のダメージが心配されましたけど…何とか今の所は大丈夫そうです。
全てが落ち着くにはまだ結構な時間がかかりそうですが
筆を持つ時間は少しだけ増やす事が出来そうです。
それに伴って、ブログの方もまた少しずつ復活していけたらと思っております。
しばらく色んな方々のブログにお邪魔する事もままなりませんでしたが
そちらの方も少しずつ順番に、また拝見出来ればと思っておりますので
長い目で見てやってくださいませ。

気がつけばもう12月。
冷え込む日も増えて来ました。
皆様もお身体だけはご自愛くださいますように…

※写真はちょっと遅いですが11月の課題より

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 [くらし]

先日、父が他界しました。
思ったよりもとても早く、その日は訪れました。
病気がわかってから、近いうちにその時が来るのはわかっていた事でしたが
実際には本当に実感がなくて、まだすぐそばに父の存在を感じてしまいます。

これまた意外に感じられるかもしれませんが
残された雑務に追われる日々なのと、実感がないという事もあって
哀しみに伏せるという感じではありません^^;
父は私の一番の理解者であり、どんな時も私の応援団長であり、相談相手でもありました。
その父の存在がある日突然なくなってしまったこと、
それはものすごい喪失感なのですが…なぜだか号泣したりという事はありませんでした。
かえって病院通いをしていた時の方が、毎日涙していたように思います。
辛そうな父の姿を見ている時の方が辛かった。
今は、やっとそういうものから
父を解放させてあげられた安堵感の方が強いのかもしれないです。

本当におつかれさま、お父さん。

事情を知っていて個人的に色々と励ましてくださった周りの皆さんに
心からお礼申し上げます。
折れそうになった心も、そんな方の気持ちがあって支えられてきました。
本当に、本当に、感謝しています。
そして、こちらのブログで
父の闘病中に励ましのコメントをくださったみなさんにも
この場をお借りして、父の分もありがとうございました。
しばらくしてもう少し落ち着いたら、
また元気にブログの方も更新していけたらと思っております。
その時はまたどうぞよろしくお願い致します。


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兄からの手紙 [くらし]

kakizome12ren.jpg

ここ最近では比較的穏やかに過ごせた数日間。
日々日替わりで、父の体調も違うから
何もなかった日には、一日の終わりに
あぁ、今日も一日穏やかに過ごせたと胸をなで下ろします。
今日とても調子が良さそうに見えても、明日はどうかわからない。
薬もたくさん飲んでいるから、副作用的な不調もあったりします。
母の事からも含めて、ここ数年で随分薬に詳しくなりました。
今は情報化社会だから、そういう意味ではありがたい。
薬の名前をポンと打つだけで、大体の事がわかる。
もちろん勝手な処方は出来ないけれど、
でもお医者さまの出した通りに飲んで、
必ずしも良い場合ばかりではなかったりするのです。
だから多少なりとも微調節がいる。
人の身体は同じように出来ていても、一人一人その中身は違うのですね。
大切なのはバランス、といつも思います。
自分が、或いは身近にいる人が
どんな薬を、どんな目的で、どうして出されているのか
きちんとわかっておく必要がある時代なのだと痛感します。
そして薬と薬の相性があるという事も。

先日、九州にいる兄から荷物が届きました。
箱の中には、ガンに良いと言われる海藻、出始めの青いみかん、おっきな梨、
なが〜い長茄子、その他もろもろ…宝箱のように詰まっていて
手紙と甥姪たちの写真が添えられていました。
兄は一人九州という離れたところへ行ってしまった自分を
随分前から悔やんでいました。
離れていて何も出来ない無力感、一人闘いの中に入れない孤立感、
それでも何か出来ないのかという焦燥感…
私は、そんな兄を心の奥底で少し腹立たしいと思う事もありました。
離れているという事を理由に何もしない兄を。
何もしないのではなく、出来ないのだということ、
そして仕方のない事だとわかっていながら…。
自分の今の生活が大変に感じてしまう時には、
少し心の中で兄を責めたりしていたのかもしれません。
でも、添えられていた手紙を読んで、そんな事を考えた事を申し訳なく思いました。

兄は一人で闘っていました。
私の立場からではわからないものと、日々兄は向かい合って来たのでした。
離れていて出来る事は何か、どうしてあげたらいいのかと
いつも私にこぼしていたけれど
考えに考えた末に、兄は自分の「気持ち」を送ることにしたんだと思いました。
5枚に渡る手紙には、父への想いと子供の頃からの思い出、
そして自分は親父のような親父にはきっと到底なれない、と書かれていました。
…父は途中で読むのをやめました。
というか、言葉に詰まって読めなかったんだと思う。

あんな父の顔は、後にも先にも見た事がありません。
もらったミカンが、やけに酸っぱく感じたのでした。

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哀しみを力に [くらし]

shodan_5.jpg

父の入院が中止になりました。
120%、3回目の治療を覚悟していた私達。
予想外の事で肩すかしにあったかのようでした。
血液検査の結果、ガン自体が進行していて
体力的にも抗ガン剤に耐えられる状態ではないとの診断で
今までの治療の甲斐なく、抗ガン剤は中止になりました。

抗ガン剤というのは、元々ガン細胞を殺すための薬ではあるのですが
それと同時に、健康である細胞までをも攻撃してしまうという怖い薬。
副作用が酷いのもそのためです。
父は二度の治療でかなりのダメージと体力を奪われました。
入院治療が中止になることは、望みが絶たれるということ。
けれど、正直あの治療をさせなくていいのかと思ったら
少しホッとする気持ちもあったりで、複雑な心境です。
本人も、喜ぶ話じゃないんだろうが、何だか肩の荷が下りたよ、と言っていました。

病気が発覚して初めて病名を宣告された時、
何もしなければあと数ヶ月と言われて
僅かな望みを抗ガン剤治療に託す選択をしました。
今回、この時点では予想もしていなかった結果になって
結局のところ、もう治療の術はないと言われたのと同じです。
なるべく体力を維持するように、
しっかり食べたいと思うものを食べて、適度な運動をして
痛みや辛いところはお薬の力を借りながら
余生を穏やかに過ごす事を勧められたという感じでしょうか。
残された時間は数ヶ月。
結局私達は2度の宣告を受けたようなものでした。

意外に思われるかもしれませんが、
父も私も、それでも毎日笑いながら生活をしています。
もちろん、一人になれば別だと思いますが
父は随分前から全てを受け入れていたし、
自分が予想していたに近い結果だったのだから
明るく過ごそう、暗い顔はせずに…とみんなに話していました。
私はこの数ヶ月、ずっと父の隣で寄り添いながら一緒に同じものを見、聞き、
想いを共にしてきました。
だから父の想いが自分の事のようにわかる。
2度目の宣告の時にも涙は流しませんでした。
泣いたり喚いたり、暗い顔をして過ごす事はたやすいこと。
だから敢えて、私は父の前で泣くのはやめようと心に誓いました。
泣いたりしている時間があったら、楽しい事を探します。
暗い顔をしている時間があったら、父と想い出話に花を咲かせます。
そして、最後の数ヶ月を、共に穏やかに…過ごしてあげたいと思います。

色んな想いがあって、なかなかブログも更新出来なかったりしていました。
けれど、そんな時間も私にはありません。
父の事も、自分の事も、しっかりと生きて
綴れる時には少しでも、ここに記しておきたいと思います。

ちなみに、今のところはまだ父も元気です^^
動けるし、食べられるし、冗談も言えるし(笑)
多少の体調不良と体力不足はあるものの、普通に生活しております。
これが1分、1秒でも長く続くように、
私が出来ることを、やれることを、
ただひたすらにやるのみ…今はそう思っています。

哀しみを力に変えて

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