春の悪戯 [臨書/多宝塔碑]
暖かくなりましたね…
何だか急に暑いくらいだったり
そうかと思えば急に冷たい風が吹き出したり…
今年の春は何だか変な感じです。
かなり長引いていた母の入院生活が
ようやく先日終わりを迎え、やっと退院出来ました。
良くなったかと思うとまたどこか痛めたりまるで今年の春の陽気のよう。
本当に長い入院となってしまいましたが
やっとそこから解放され、母にも春が訪れました。
兄の所へ行ってから約半年。
その間も何かあると私の所へ随時連絡が入り、
本人がそばにいなくても、その都度色んな気持ちになる日々は変わらず…
この半年も気持ち的には気が気ではありませんでした。
離れているから感じる気持ちもあったり…
今までの兄の立場、気持ちがよくわかりました。
何だかね…最近思うのです。
変な言い方かもしれないけれど
私は長生きはしなくてもいいな〜って。
多少身体にキツイことでも、不摂生になったとしても
今…色んな事が出来る今を生き抜いて、やれることをして
自分の人生をそんな風に全うしたいかなって…
もちろん、身体をわざわざ酷使するってことではないけれど
今を何となく生きて寿命を長くするくらいなら
寝ても覚めても何かに没頭して、それで睡眠とかとれなかったとしても
身体の利く今、やれることを無理してもやっておきたいって思う。
受け身ではなくて攻めの生き方を。
母を見ていると、何となくそんな事を考える日々。
春の陽気が
悪戯にそんな心持ちにさせるのかもしれません…ね。
※写真は多宝塔碑より
蘇る想い出たち [臨書/多宝塔碑]
今日、相方さんのお祖母さまが亡くなったとの連絡が。
ずっと体調は良くないと聞いていたのですが
今朝になって容体が急変したようです。
お祖母さまに直接お会いしたのは
もう10年ほど前の一度きりのことでしたが
小さくてかわいらしい、優しそうお祖母さまでした。
確か95才くらいだったのではないかと…大往生です。
(↑後で聞いたら101才だったんだそう^^;)
私は祖父母にはあまり縁がなく、
最後のおばあちゃんも小学生の時に亡くなってしまったので
この年になってもおばあちゃんのいる相方さんが
少し羨ましかったりもしたものです。
住んでいる場所が遠いので、あまりお逢い出来なかったのが残念です。
そして、訃報というのは続いたりするものですね…
昔、私がブログを始めた頃にお知り合いになった方で
直接お逢いした事はなかったのですが
連絡先を伺っていて、毎年年賀状をくださる方がいました。
ブログはだいぶ前に突然やめられてしまって、どうしたのだろうと思っていたのですが
年賀状だけは今年も出させて頂いていました。
それが、今日になって奥様からご本人が一昨年亡くなったとのお葉書を頂いて…
もう、ビックリしてしまいました…まさかそんな…。
去年私が喪中だったので、わからなかったのですね。
そして、コメントなどをやり取りしていた当時の色々な事が思い出されました。
とても書に精進されてらっしゃる方でした。
思えば良い時代だったなぁと…。
ブログをやめられてからはご連絡を取ったりはしていませんでしたが
きっと相変わらず書に専念されてらっしゃるとばかり…。
残念でなりません。本当に。
この場をお借りして心から、お悔やみ申しあげます。
どうか安らかに…
海月拝
時の過ぎゆくままに [臨書/多宝塔碑]
ここのところ、寒い日が続いていますね^^;
寒いのが苦手なわたし。
ピンとした冬の空気は好きだけど
寒いのはどうも…><
こたつに丸くなっていた〜い(笑)
あんなに暑い暑いといっていた季節はどこへやら。
今となっては暑さが恋しい、人間って身勝手です^^;
ここずっと実家の整理をしていて
そりゃ〜もう、ありとあらゆる物を捨てる事となりました。
部屋中をひっくり返して、
全てをどうにかしなければならないのですから本当に一苦労。
引っ越すのとは訳が違います。
全てが父との思い出に繋がるものばかり。
けれど私の家に持って来られるものは限られているし
現実として、豪邸に住んでない限りほとんど処分する道を選ぶしかありません。
その処分に、ここずうっと罪悪感みたいなものを感じています。
本当はそっくりそのまま残しておきたい。
実家がなくなってしまうなんて…考えただけで切なくなります。
私の帰る所はもうないのだなぁ…と。
そんなこと、考えてもみなかった。
こんなに早くそんな時が来るなんて。
でも、前に進むしかないので、
えいっと自分を奮い立たせてなんとかやっています。
全てが過ぎ去れば、きっとまた別の角度で今を見る事が出来るだろう。
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最近、新しく硯を購入しました。
実は、生前に父が「今より良い硯を買いなさい」と言ってくれていました。
多分、本当は何年か先の師範試験が受かったら
お祝いで買ってくれるつもりでいたんだと思う。
それまで自分が間に合わないだろうと知って、
亡くなる何ヶ月か前に私に言ってくれたのでした。
でも、現実には私もそれどころではなかったし、
お金を預かったままになっていて…
何度も硯は買ったのか?と聞かれたけれど
結局、父の存命中に買う事は出来ませんでした。
それで、父が亡くなって少し落ち着いてから
一番最初にした自分の大きな買い物は硯でした(笑)
父にちゃんと知らせたかった。
父の形見代わりにこれからずっと使っていくよってね。
それがこれです↓
端渓の坑仔巌です。
老坑が欲しかったけれど、更にお高いので^^;汗
お店の方の話で坑仔巌でも充分に良い硯だという事でしたのでこれにしました。
多分、父が言ってくれなければ当分先まで手に入れなかった物です^^;
硯は一番後回しになってしまいますからねぇ…
今までは800円のやっすい硯を使ってましたから^^;
随分の出世であります(笑)あは
サイズも縦約20cmと大きめのもの。
木箱を閉めると男の人のお弁当箱みたいです(笑)
お店の方曰く、硯は使い続けてその良さがわかるのだそう。
これで淡墨作品のいい墨色が出てくれたらいいのですが^^
大事に使っていきます!
※写真(上)は今取り組んでいる顔真卿の多宝塔碑より。