SSブログ

答えのない答えを求めて [臨書/曹全碑]

sozenhi-re.jpg

11月5日は父の一周忌でした。
もろもろあってこちらに綴るのも遅くなってしまいましたが…^^;
去年もちょうど書き初めの締め切りに追われていましたっけ。
本当に早いものです。でもとても長くも感じたり。

10月に兄のところへ母と共に遊びに行き、母をひと月ほど預けて
父の一周忌に合わせ、兄が母を連れてこちらに帰ってくる予定でした。
そしてまた元の生活に。
ところが向こうで再び母が骨折。今度は反対側の大腿骨です。
これには驚きました。言葉にならないくらい。
それも、前回のように転倒したとかではなくて
普通にただ歩いていて突然痛いと言い出したそうで
筋でも違えたのだろうと病院へ連れて行ったら折れていると…vv
もともと骨粗鬆症だとは言われていましたがまさかホントにそんな風になるなんて。
またまた緊急手術です。
兄との帰宅はもちろん中止。
それどころかこちらに帰って来れるかどうかもわからない状況になってしまいました。
それでなくても手負いの母。再度の入院生活に耐えられるのか、
また悪化して逆戻りしてしまうのではないか…毎日がそんな不安でいっぱいです。
兄と私の立場が、一夜にして逆転してしまったわけです。

兄のところへ行こうと母を連れて行ったのは私。
こんな事になるなんて…どう考えたらいいのか気持ちの整理がつきません。
兄は、これは必然だったんだと言います。
本来ならば俺が看るべきだったのだからと。
…本当にそうでしょうか。答えは永遠にわかりません。

来年の師範試験までの間、前にも書いたように
私にとっては試練の日々が続きます。
旦那さんは、母の面倒を見ながら練習時間を作る事が出来るのかと
ずっと心配してくれていました。
院内展の作品作りの期間だけでも熊本で看てもらったら、と言っていたくらいで。
でもそれは私が与えられた立場の中でやらなければならないこと。
もちろんその覚悟でいました。寝る時間を削るしかないね〜とか言いながら^^;
それが、皮肉な事に突然、私に自由が与えられたという訳です。

父は亡くなる直前まで
自分がいなくなった後、母を私が看る事を気に掛けていました。
本来なら、自分も含めて長男の兄が看るべきという
昔の考え方があった人だったのですね。
でも熊本は遠くて、思った時にはもう身体の自由がきかず、
後悔だけが残っていたようです。もっと早く向こうへ行くべきだったと。
私はそんなこと、思ってもいませんでしたけれど。

父の気がかりが遂げられたというのではないですが
結果として、こうなった事を
私は単なる偶然と思う事が出来ません。
父は私の書の一番の応援団でした。
これから大事な時期だから私に時間をくれたの?
父が母に怪我をさせるはずはありませんが、
こうなった事は兄の言うように必然だったのかもしれない。
でも、何だか気持ちはスッキリしません。
色んな想いが、矛盾した想いが自分の中にあって。
きっと答えなどないのでしょう…考えても永遠にわからない。
私自身が私なりの答えを出して、それを信じて歩いていく他はないのでしょう。

とにかく今は、私が知っている限りの情報を兄に託して、
今までの経験を生かし同じ失敗を繰り返さないようにすることしか出来ません。
遠くから母を励まし、兄を支え続けること。
そして皮肉にも与えられた私の時間を、絶対に無駄にしないこと。
泣き言など言っている立場ではありませんでした…反省です。
これからどうなるのかは全くわかりませんが
とにかく、私に出来る事を日々やっていく。
答えのない答えをただ求めるのはやめよう。
今が繋がって未来になっていく、確かな事はそれしかないのだから。

※写真は曹全碑より。
nice!(3)  コメント(6)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

nice! 3

コメント 6

悠人

お母さまのこと、心配ですね。
でも、少しの自由が許される間、書に打ち込める…そういう風に計らわれたのかもしれません。
出来ることを悔いのないようにがんばってください。
by 悠人 (2012-11-16 06:38) 

kobom

ブログ再開されたのですね。
気づかずにごめんなさい^^;

思いも寄らないことって本当に起こるんですよね。
愕然として集中できない状態が続き、多くの時間が費やされてしまうのですが、そんな時こそ真の強さが見えてくるような。

憂いてもいいし、グジグジ考えてもいい。
ただ、スパッと気持ちを切り替えて5分でも10分でも今一番の能力を出せる強い心を持つ…と決めるのだ〜。

自分が知ってる以上の自分が出てきたりして。
書きながらスーパーサイヤ人になったシドさんを想像してしまいました(笑)
by kobom (2012-11-16 23:18) 

海月シド

★悠人さん
そばにいてもいなくても、心配なのに変わりはないのですけれど…
思いがけない事だったので、戸惑いが拭えません^^;
理由があるにしろないにしろ、偶然にしろ必然にしろ、
今の状況を受け入れてやれる事をやる、それに尽きますね。
悔いだけは残さないように頑張ります。
いつもありがとうございます^^
by 海月シド (2012-11-16 23:39) 

海月シド

★kobomさん
そうなんです〜結構前に再開してました^^;
…と言っても、かなりムラのあるペースではありますがぁ(笑)

ここ数年、思いも寄らない事ずくめだったので
これでもかっ!ってくらいのダメ押し感満載です^^;
何が起こるかわかりません、ホントに…
これが何を意味するのか、どう未来に繋がっていくのかと
散々考え、色んな事を思いましたが
色々考えすぎるのはあまり良い事ではないように思えてきました。
だって、わかりもしないことを考えている時間があったら
無心に筆を握っていた方がよっぽど精神的に穏やかですもの(笑)
ある意味、ここ数年鍛えられました^^;汗

とはいえ、日々細々と色々起こるのもまた現実なわけなので…
今日も兄から何事もなく平和に終わったという知らせをもらって
やっと安堵する…そんな毎日でしょうか。

>5分でも10分でも今一番の能力を出せる強い心を持つ…
ホントにそうですね。これもまた経験値になると思いながら^^;

スーパーサイヤ人、いいですねぇ(笑)
そんなオーラをメラメラさせて書いてみたいものですぅ〜



by 海月シド (2012-11-16 23:51) 

つるぎ

お母様本当に大変な状態になっていたんですね、それは本当に心配ですね。
長男としてはやはり親の面倒を見たいという気持ちが高まったんでしょうね。
まっ折角ですから兄に甘えて書道の方に少し集中して見てはどうですか?気持ち的に難しいかな~書道は心が現れますからね。
by つるぎ (2012-11-21 22:06) 

海月シド

★つるぎさん
そうなんです…思いがけない事ってホントあるものなんですよね^^;
ここ数年はそんなのの連続です。
兄は兄の立場があるのでしょうね。
つるぎさんの仰るように与えられた時間を集中したいと思っています。
確かに心が現れるとは思いますけど^^;
とにかく、今出来る事をやるだけです。
by 海月シド (2012-11-23 01:12) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

泣き言連発からだに毎日 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。