気分を変えて

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【百人一首-33／右】
ひさかたの　光のどけき春の日に
しづ心なく　花の散るらむ
紀友則

【本文訳】
久方の　悲可りの登介き春能日二
し徒ここ婁那く　花のちるら牟

【内容訳】
こんなに日の光がのどかに射している春の日に、
なぜ桜の花は落ち着かなげに散り急いでいるのだろうか。

【百人一首-34／中】
誰をかも　知る人にせむ高砂の
松も昔の友ならなくに
藤原興風（ふじわらのおきかぜ）

【本文訳】
たれを可も　しる人二世無高砂能
松も无可志のとも奈ら那く二

【内容訳】
年老いた私は、いったい誰を親しい友としよう。
長寿で知られる高砂の松も、昔からの友ではないのだから。

【百人一首-35／左】
人はいさ　心も知らずふるさとは
花ぞ昔の香に　にほひける
紀貫之

【本文訳】
人者いさ　こゝろもしら数ふるさ登八
花處无可しの　可尓ゝ本日介る

【内容訳】
人の心は変わりやすいもので、今はどうか私にはわからない。
でも昔なじみのこの里では、梅の花が昔と変わらぬ香りで咲いているよ。



今回、半切の反古紙の切れ端が何枚か余っていたので
気分を変えて一枚に三首を書いてみました。
配置など改善点がありすぎると自分でも思いますが＾＾；
反古紙がそれほどなかったので紙切れのためとりあえずこちらをUP＾＾；
また、漢字用の含みの良い紙だったのでとても書きにくくて、擦れがすぎたようです。
やはりそれにあった紙があるんですね＾＾；
今回の一首目は桜の儚さを詠った歌。
一気に咲き誇りながらあっけなく散っていく桜の情景が目に浮かびます。
あとの二首はちょっと悲しげなニュアンスの歌になっています。
年齢を重ねて親しい人がみな先に逝ってしまった心情、
そして時と共に変わってしまう人の心…ちと切なげです＾＾；



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コメント 10

三首とも、かなり共鳴してしまう歌であります…。
ここ数年、そんな歳なんだ…
としみじみ切なくなるときが少なくありませんので＾＾；
いつの世でも思いは同じなのだなぁと
こういった百人一首や文学やらに触れると思います。
不思議と少し勇気付けられたりも＾＾
これが人生…なんですよねぇ。

それにしても、さらさらさら…と書かれた臨書、素敵だなぁ。
書ってホントにいいですねぇ。

by suiren (2009-06-23 08:53) 

中学の時の同級会を計画中で、案内を１４０名に送ったのですが
その中で1人が肺がんでなくなっていて、ショックでした。
中年過ぎて人生も折り返しを過ぎると、ポツリポツリと名簿に
空欄ができてきます。

今回は３首アップで、これからはスピードアップされるんでしょうかね
おかげさまで、自然に百人一首を楽しませて頂いていますよ。

by モッチ (2009-06-23 18:45) 

★suirenさん
いつの世も、きっと根本的に感じる心って一緒なんでしょうね。
こんなに色んな事が発展して変わっていても
情とか何かを美しいと感じる気持ちが褪せる事ってないのかもしれません。
そう思うと何となくホッとしたりする部分もあります＾＾
代々みんなが感じてきた想い…そう思うと少し勇気づけられる気がしますよね。

いつか自分の創作で、さらさらさらと百人一首が書けるようになりたいです＾＾
by 海月 (2009-06-24 00:16) 

★モッチさん
そうですか〜そんな事があったのですね。
年齢に関係なく、友人が早くに逝ってしまうことって
何とも言えないものがありますよね。
私も昔経験があるのでお気持ちよくわかります。
同窓会で元気な顔を見られることって幸せなことですね。

百人一首、かなり遅れているのでもっとスピードアップしなければ…と思いつつなかなか＾＾；
でも楽しんで頂いているってお聞きして、また頑張ろうって励みになります＾＾
いつもありがとうございます＾＾
by 海月 (2009-06-24 00:19) 

まっお遊びの試作なんでしょうから楽しい思いで書けたならそれで良いかなっておもう反面！
なんとなく感じた部分も一応いっておこうかな…一枚の紙に横かきで書く時一つの歌を散らしかきで書いて行間が空く事はあっても、歌と歌の間をあんなに空けるのってあんまり見た事無いです。
半切を縦に使う時は別ですけどね！横で使って書く時は３首書く時も結構全体の事を考えて一つの作品として空けても一行分ぐらいだと思います。
作品用に作ったわけじゃなくて、余った紙でただ遊んだだけだと思うからあんまり気にしないで楽しんでください。
展覧会とか仮名で出展してみたらどうですか？金が掛かるから別にお勧めはしませんけどね。長文ですいません
by つるぎ (2009-06-24 01:17) 

紙は、やはり、楮紙、が一番書き良いです。
私は、絹目入り、鳥の子の懐紙で、苦戦中です。とても書きにくいです。
で、いつも、楮紙で、逃げてしまいます。
でもいつかは、絹目入り、鳥の子で、パリッとしたのを書けるようになりたく、練習中です。懐紙の値段のお安いお店を、ネットで、見つけました。普通、鳥の子、などですと、すごく高いお値段ですが、私の発見したお店では、絹目入り、鳥の子、金銀砂子入りの半壊紙、５０枚で２６５０円でした。また、楮紙は、金銀砂子入りで、５０枚で、８００円です。

料紙のお金、どうしようって、悩んでいるときに、ネットで調べていると、このお値段の、お店を見つけました。普通ですと、絹目入り、鳥の子、金銀砂子ですと、５０枚でも値引きしていただいても、数千円のお値段が・・・。１００枚買うと軽く一万円を超えてしまいます。楮紙も、近所の書道用品店では、すごく高いです。ネットで発見した、お店で、ホントに助かっております。

仮名は、紙が色々ありますが、ホントに料紙のお金、いつも安いところを、探すべく、努力しております。私のような貧乏人には、ネットでの安いお店を見つけるのが、必要不可欠になっております。いいお店を見つけましたので、紙代は、なんとか、安心できるようになってきました。

今度の師匠の社中展、半壊紙に、万葉集の歌を、書きます。国歌大観準拠の単行本で、歌の文字を確認いたしました。ほんとに、仮名書道は、難しいって、思い始めました。紙と出典の確認と、とても難しいです。当然筆や、墨なんかも、自分好みのもの、歌の内容に合ったものを、見つけるの大変です。

私もまた、百人一首の修行、添削を受ける合間に、練習しようと思います。千代紙にまた書きたいです。私は、ブログ展の作品も、全課題書き上げましたが、頑張りすぎて、全てに完成度を要求すると、恥ずかしい感じです。ひらがなと、調和体が、全然完成しておりませんです。

なんか愚痴っちゃいました。すみませんです。百人一首、また私も練習いたします。皆さん刺激し合って、頑張りましょう。私は少し息切れしてきました。今日は少し、しんどいです。今日、半壊紙思うようにかけませんでした。音楽を聴いて、黒ウーロン茶を飲んで、ぼんやりいたします。

長文失礼いたしました。なんだか最近、母の死が、少しづつ実感されてきて、心が弱くなっているみたいです。
by 賞覚 (2009-06-24 01:32) 

★つるぎさん
今書いている百人一首はそもそも一首ごと作品として出来上がっているものを臨書しているので、それを1枚におさめるって事自体無理があるのかもしれないですね＾＾；
でも、仮名にそんなルールがあるのは知りませんでした。
知らないというのはコワイものですね〜教えていただきどうもです。
創作出来るようになった時には句間など気をつけたいと思います。

仮名で出展なんて当分無理ですよ〜何にも知らないのに＾＾；

by 海月 (2009-06-24 15:42) 

★賞覚さん
仮名用の紙はホントにお高いのですね〜＾＾；
私は仮名専門に勉強していないので、きちんとそれ用の料紙とかって買ったことがまだないのですが＾＾：
でも漢字用の紙に書いてみてよくわかりました。仮名向きではないって事が＾＾；
良いお店を見つけたのならいいですね〜。
今はネットがあるからそういう意味では便利になりましたね。
私も何か買う時は出来るだけ安く済むよう徹底的に比較検討して購入してます（笑）

ブログ展、全てを書き終えたのですか〜すごすぎです＾＾；
私は仕事の真っ最中で、まだろくに練習さえ出来ていません（＞＜）
一日どっぷり時間を作らねばと思ってます。

お母様のこと、時間が経ってくると徐々に心に響いてきますね…お察ししますです。
あまり無理なさらないようにしてくださいね。


by 海月 (2009-06-24 15:48) 

なんかしみじみと心に来ますね。
３首の歌も文字も…。
梅雨の中休みでしょうか？
昨日も今日も暑くなりました。

どうぞお加減を崩しませんように。

by 悠人 (2009-06-24 19:41) 

★悠人さん
一首一首を読み解いていくと、奥の深い歌が多いですね。
様々に揺れる人の心、とても興味深いと感じています。

明日からまた少しお天気良くなるみたいですね＾＾
体調管理が難しい時期ですがお互いに気をつけましょう＾＾
by 海月 (2009-06-24 23:33)